2006年1月12日

次世代?MMORPG「GuildWars」をやってみた

1月10日から日本語版のオープンベータテストが開始されたギルドウォーズ(GuildWars)をプレイしてみました。MORPG(数人から数十人でマップを共有するタイプのオンラインRPG)とMMORPG(全参加者でマップを共有するタイプのオンラインRPG)を融合したシステムを採用しています。タイトルどおりプレイヤー同士の団体戦が柱となっており、それ以外の部分は簡略化されています。この簡略化の匙加減が絶妙なタイトルです。

本作品の魅力を語る前に基本的なスペックを書きます。フィールドの表現方法は3D。キャラクタの育成はメイン/サブジョブ制でレベルアップ方式、レベル値はメイン/サブ併せてひとつです。スキルは熟練度の概念はなく、レベルアップではなくクエストをクリアすることによって覚えます。パーティはチュートリアル時2人、本編開始時4人、レベルアップに伴い最大8人になります。NPCをパーティメンバーとして雇うことも可能です。敵を倒すことのほかに、クエスト・ミッションを行うことにより経験値を得ることが出来ます。狩りはMORPGで行われますので、他プレイヤーと敵と奪い合いになることはありません。体力の回復は非常に早く1戦闘終わるたびに休憩が必要などということもありません。

以上が基本的なスペックですが、特に目新しい部分はありません。ユーザーインターフェイスもごく一般的ですので、今までネットゲームに触ったことがある方ならすんなりと入ることが出来るかと思います。

最初に述べた簡略化ですが、一番大きなものは「PvP用のキャラクターは最高レベルから始まる」ということでしょう。韓ゲーにありがちな「PvPを楽しむためにはまず数百時間かけてキャラクターを育ててくださいね」というのがまったくありません。キャラ性能は五分になるので、プレイヤーの腕やギルドの戦略が勝敗を分けることになります。FPSやRTSのようなスポーツ競技になったと言えるでしょう。

他に簡略化されている箇所は以下のようなものがあります。
・スキルは狩り中でなければ何回でも再割り振りすることが可能です
・回復アイテムは必要ありません。狩り前の準備や戦闘中のキー連打は要らなくなりました
・パーティメンバーが見つからない場合、そこそこ高性能なNPCを無料で雇えます
・一度行った街へは瞬時に移動できます
・クエストに関係するポイントは判りやすく表示されます

そもそもPvP用のキャラが最高レベルならRPGでは何をするのでしょう?まずはクエストを通してのスキルの入手が挙げられます。RPGモードで入手したクエストはPvPモードで使用可能になります。これはアカウント単位で行われます。「レベル上げが要らなくなっただけでやっぱり作業は必要なんじゃないか」と思われるかもしれませんが、そうではありません。これについては後述します。続いて仲間とクエスト・ミッションを楽しむ、というのが挙げられるでしょう。本来、RPGってそういうものだったはずなんですが、韓ゲーにすっかり毒され、レベルアップの作業を人より早く行い優越感に浸ることが目的になってしまっている人も少なくないと思います。自分もそんな感じでしたし。最後にレアアイテムの入手があるかと思います。オープンベータで2日ほどプレイした段階でもアイテムネームが青や黄色になっているものを複数確認できました。レアアイテムについてはDiablo2のようにベースとなるアイテムにランダムに効果が追加されるようです。最強のベースアイテムに自分が望む効果が追加されたレアアイテムは相当に希少になるかと思います。これもPvPモードで使用可能だと思われますが、レアアイテムがないとPvPで勝てないバランスになっているかどうかは不明です。極力強い効果はなくほんのちょっと有利になる程度のバランスだと良いんですが・・・。

先ほど保留したスキルについてですが、非常に良く出来たシステムとなっています。そのベースとなっているのは「似たようなスキルが多数存在すること」と「狩りには最大8個しかスキルを持っていけない」ことです。たとえば回復スキルにしても10種類以上のスキルがあるそうです。おそらく「回復量は多いけど詠唱が遅い」とか「回復量は少ないけど遠距離に届く」などの違いがあるのかと思います。手持ちのスキルの中から自分のプレイスタイルとパーティ構成を考慮して最大8個を選ぶことになるわけですので、単純に多くのスキルを覚えていると有利ということにはなりません。もちろん、ある特定のスキルが欲しくて、クエストを頑張って多数こなす、というのはあるかと思いますが、これは健全な努力だと思います。ちょうど、対戦型トレーディングカードゲームのデッキ作りに近い感じです。最近ではAge of Empire IIIも採用したので、今後はプレイヤーの知恵が勝敗を分けるデッキシステムは普及していくかもしれません。

最後にちょっとだめな点もいくつか。まずは地味ということ。他プレイヤーのPvPの状況を観戦出来るので、すでに製品版が発売されているアメリカと韓国の対戦を見たのですが地味でした。前述のとおり、高レベルスキルほど強力という概念がなく、快適なPvPを阻害するド派手なエフェクトもないため、一進一退の状況が30分以上も続いていました。最初はいいけどすぐにマンネリになっちゃうかも。敵の本拠地を落とすまで勝敗が決まらないのが問題ではないかと思う。同レベルの戦闘能力で死んでも即復活出来るんだからそりゃ長引くというものです。士気という要素もあるようだけど劇的な影響はないみたい。FPSのようにいくつかの戦闘方法から選べるといいんではないかと思う。10分間でポイントを取り合うとか、死んだら復活できないとか。この感想についてはPvPをちょっと観戦しただけなので誤っているかも知れない。すでに対応されていて自分が観戦した試合が偶然長期戦仕様だった可能性もあります。来週から始まるPvPのオープンベータテストでまた報告します。

2点目はRPGモードのプレイ意欲を高める要素がちょっと弱いかも、ということ。アイテム・レベル上げの意義も薄いしシステムも地味。チャットシステムもあまり優れたものではなく最低限必要なものだけをという感じなので、まったりと雑談する感じでもないし。最初はすごく楽しくてもここら辺の要素でプレイヤーが定住せずに、後発の同じコンセプトで作られたゲームに食われる可能性があるかと思う。時間蓄積型のゲームではないので、他に良いものが出たらプレイヤーもあっさりこのゲームを捨ててしまうのではないかと思う。

コンセプト自体は素晴らしいんだけど、次世代ネットゲームの覇者になれるかと問われたら、ちょっと微妙な感じ。後発が来る前に二の矢・三の矢を打ってくれるといいんですが。ちなみに先日発表された拡張パック第一弾では、ジョブ2種類とアイテム・マップ追加と至って普通の内容でした。

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